縁ちゃんコラム

enchan's column

2024/01/11

縁(えん)ちゃんのひとり言 ~縁(えん)ちゃんのひとり言~元旦早々の能登半島地震と羽田空港JAL機炎上について~2024.1月号

皆さん、明けましておめでとうございます。『縁ちゃん』ことメテックス建築事務所 遠藤です。本年も変わらず宜しくお願い致します。

今年は新年早々、冗談も言えないくらいの大惨事が連日この日本で起こってしまいました。元旦の能登半島地震と1/2の羽田空港のJAL機炎上です。共にあってはならない大規模な災害になってしまいました。

まずは「令和6年能登半島地震」です。

私は先輩の家で「本年も宜しくねぇ~」なんて、これから大惨事が起きるとも知らずに呑気に一杯頂いていました。地震発生の16:10前後にTVに地震速報が流れました。「石川県能登地方を震源とする地震が発生、最大震度7です!」「大津波警報が出ています、避難して下さい!」と。吞んでいた酔いも一気に醒(さ)め、TVに集中しました。「珠洲(すず)市って確か、去年のGWに地震あったとこですよねぇ~」と話している間もずっとアナウンサーは津波について「逃げて下さい、躊躇(ちゅうちょ)しないで逃げて下さい!!」と連呼していました。たしか放送局はNHKだったと思いますが、とにかくずっと伝えていました。津波は1分後に観測され、TVでも間一髪の映像を後で観た時に、彼女のアナウンスは的確で、あれに助けられた人は多かったんだろうなと思いました。プロってやはり日頃の鍛錬の賜物だと感じさせられました。

お正月休みで、子供たちも帰省中で楽しいお正月を送っていたのに、一瞬で奥さんと子供たちを失ってしまった方をTVで観ましたが、気の毒で本当に言葉がありません。

そんな報道を観ていて「何か今、私にやれる事はないか?」と自問自答しました。被害は建物倒壊、停電、断水、道路陥没等々ですが、私の住んでいる静岡市清水区は2年前の台風で2週間の断水を経験しました。その時全国の仲間がポリタンクや飲用水を送って下さり、本当に助かりました。当時ポリタンクはほとんどが売切れ、地元には全くありませんでしたが、私の手元には約90個ものポリタンクがありました。すぐに地元の方や、OBのお客様、医療機関等に水を入れてから無償配布させて頂きました。病院の先生には「本当に助かるよ、ありがとう」と言って頂きました。その配布時に「もし可能であれば、断水が解消したらこのポリタンクを返して頂けませんか?」とお願いしました。「全国で次に同じ災害に遭った方々に届けてあげたいんで・・・」と。結局、返して頂いた物や購入した物で、うちの倉庫には約50個のポリタンクが備蓄されていました。「これだっ!」とすぐに石川県の県庁にTELしました。「静岡市の工務店の者です。約50個のポリタンクがありますが、そちらに届けたらご迷惑になりますでしょうか?」と。その回答は「50個ですかぁ⤵、せっかくのお気持ちですがロットが小さすぎて・・・。」と言って頂きました。つまり災害がそのレベルの状況ではないとすぐに察しました。

今度は「断水」というキーワードで検索すると、報道では被害の大きい石川県の事が多いので気付かなかったのですが、富山県や新潟県も被害が大きい事を知りました。富山県の石川県との県境に「氷見(ひみ)市」という寒ブリで有名な町があります。氷見市では約9,000戸が断水している事を知りました。早速、氷見市役所にTELすると「報道のほとんどが石川県の事なんで、よく気付いてくれました。もし良かったらご提供頂けませんか?」といわれ、直ぐに倉庫でポリタンクを積み込み、氷見市に向かって出発しました。1/5の昼頃の出来事です。静岡市から氷見市までは車で約5時間強かかります。

氷見市役所に着くと、職員の方に時間外でも対応して頂きました。ポリタンクを降ろし、「私達の町も全国の方に助けて頂きました、しばらく大変な日々が続くと思いますが頑張って下さいね!」とたまたま乗っていた我が町のスーパーヒーロー「ちびまる子ちゃん」のグッズを一緒にプレゼントしました、凄く喜んで頂けました。あと、「この後全国から信じられないような量の水等の物資が届きます。日本ってそういう体制が出来ています。一番困るのはトイレですからトイレには勿体ないと思わず、飲用水のペットボトルをどんどん使って下さい。あまりの量に最後には余ってしまいますから・・・これは断水の体験談です。」とも伝えました。

氷見市には1時間半程度の滞在でしたが、帰りにたまたま営業していたお寿司屋に入り名物の「寒ブリ」を頂きました。ブリは凄く美味しかったのですが、お勘定の際に私が静岡から物資を届けに来た事を察した大将から「私達の町の為に遠くから来て頂いて感謝します、ありがとね!」とタッパーに入れたブリの煮付けを頂きました。困っているのは被災した皆さんの方で、こんな事して頂いたら・・・。」と、その温かい気持ちに泣けましたね。来て良かったと思いましたし、運転の疲れが吹っ飛びました。帰ってから温めて頂くとそれはそれはさすがに氷見のブリという味でした。

お店は『鮨よし』さんという高岡から氷見に向かう途中にあるお店ですが、氷見市に行く機会がありましたら是非お立ち寄り頂き、大将の温かい人柄に触れて頂きたいと思います。

今回「何とか力になりたい」と、居ても立っても居られなくなり出発しましたが、それはこちらの個人的なエゴであって、もしかして途中陥没した道路にハマってしまう等のトラブルに遭遇したら、人命救助や大型の物資の輸送を止めかねないと思いました。分かっていたつもりですが、帰ってきてからご迷惑をお掛けしなくて本当に良かったと猛省(もうせい)致しました。でも動いてみて、いま石川県は人命救助が最優先なので、個人的な行動は控えるべきだと感じましたし、自衛隊等の力に頼るしかないと思いました。

助け合いということでは、隣国の台湾は対応が早く、今回も本当に感謝しなければならないと感じました。東日本大震災の時もそうでしたが、とにかく人の痛みが分かるというか、今回も地震発生から4時間後には医師や消防隊員160人を招集し、災害救助隊として被災地に派遣する準備をして頂いていたそうです。いろんな国から協力を表明頂いていますが、台湾だけは本当に凄いです。1/3になぜか日本から「現段階では需要がありません」と連絡があり派遣をやめたそうですが、1/10時点では医療スタッフ不足と連日報道があります。ちょっと考えれば素人の私達でもその必要性は分かるのに何故でしょうか?一生懸命に対応して頂いている国や政府に対して非難やバッシングはしませんが、外交問題の事情や判断した担当者個人の保身でない事を願います。被災地ではそんなの関係ありませんから。

1/10現在でまだ安否不明者が68人もいるそうですが、雪が降る中で捜索は困難を極めると思いますが、1人でも奇跡が起こってくれる事を願います。

この地震で被災された方々にお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。

羽田空港のJAL機の炎上ですが、本当にビックリ致しました。しかし乗員乗客379名の全員脱出は奇跡的といわれ、機内でのCAの対応等が賞賛されています。

航空業界では有事の際に備え厳しい訓練を行っていますが、その訓練の賜物でした。不幸中の幸いですが、本当に良かったです。

機内の訓練といえば上戸彩さん主演のドラマ「アテンションプリーズ」が有名ですが、その中でも何回も出てきましたが本当に厳しいんです。CAの仕事は飲食のアテンドだけかと思っているととんでもなく、彼女たちは人命救助もします。20年くらい前ですが、事実私も国際線の中で気を失い倒れてしまった経験がありますが迅速な対応だったと記憶しています。それ以来のJALファンです(^^;

あの機内には8人のCAが搭乗していましたが、「パニックコントロール」といって緊急時に機内がパニックにならないよう努めるそうです。SNSの動画で機内の状況を見ましたが、煙が充満して本当に命の危険を感じる映像でした。まずはCAのパニックコントロールが功を奏し、あの中で乗客から「大丈夫だよ、みんなCAさんの言うとおりにしようよ!!」と声が上がりました。それって凄く大きな事だと思いました。

パニックコントロールには敬称を略してもいいと聞いた事がありますが、あの気品ある立ち振る舞いのCAが人命救助部隊と化すわけですから当然かも知れませんが、「大丈夫、落ち着いてください。荷物は持たないで・・・」と叫ぶ顔は鬼の形相だったと思います。

インターフォンでの機長との連絡が絶たれ、結局CAの8人の判断で3か所のドアを開けました。その時8人の中では炎が見えるドアの共有がされていたそうです。あの自分の命も危うい中で、約6分でそれを判断したといいますから本当に凄いプロフェッショナルです。飛行機に搭乗の際、乗客が全員乗りドアが閉まると「客室乗務員はドアをオートマチックモードに変更して下さい」とアナウンスを聞いた事があるかと思いますが、切り替えた瞬間から有事の際には緊急の滑り台が出てくるようになります。通常時にドアを開けて滑り台が出てきては困りますからCAの業務として「ちょっと緊張する瞬間です」と聞いた事があります。

あの後の飛行機の大炎上を見ると、とにかく無事に避難出来て本当に良かったです。

下世話な話ですが、あの飛行機はエアバスA350といって最新でまだ買ったばかりの飛行機なんです。1機150~200億円するといわれています。あっという間に炎上焼失しましたが、今回の対応でJALはそれ以上のものを得たんではないかと思います。

実は事故後、次々と脱出する乗客のところにANAのスタッフがすぐに駆け付け、JAL機から脱出をした乗客を避難誘導し乗客のケアをしていたそうです。数名からトイレを要望されたためにすぐに整備士に連絡し、近くにあった飛行機の電源を入れトイレを解放したそうです。この迅速な対応は会社の垣根を超えた素晴らしい事だと思います。私もよく従業員に話しますが、「どこ見て仕事してんだ?」っていう事です。間違いなくANAもJALも迷わず乗客を見ていたんですね。ANAの飛行中のパイロットが機内アナウンスで「今回のJALの緊急対応は本当に素晴らしかった」と話したともSNSに載っていました。凄くステキなストーリーです。日本の航空会社は本当に素晴らしいですね。

地震の対応についても、国、都道府県、政治家には自分の都合ではなく、ちゃんと被災地と被災者を見て動いて頂きたいと思います。

結びに、5名もの尊い命を落としてしまった海上保安庁の飛行機は皮肉にも今回の地震の物資輸送の途中だったそうです。ご尽力頂き本当にありがとうございました。謹んでお悔やみ申し上げます。

少し長くなりましたが、今月はここまでです。今年も一年宜しくお願い致します。

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